【狭い場所で大活躍!】アングルドリルの特徴とその種類について解説
鉄板やコンクリートなどに穴を明ける際に使われる電動ドリル。
電動ドリルで穴明け作業を行うときは、写真のようにドリルを両手でしっかりと持って真っ直ぐドリルを当てなければなりません。
しかし、現場によってはこのように作業しやすいところばかりではなく、ドリルが真っ直ぐ入らないような狭い場所の穴明けをしなければならないこともあります。
特に奥まった場所にある部材の穴明けはドリルが物理的に入らないことも多く、部材を分解するなどの余分な作業が発生します。
このような狭い場所での穴明けに最適なのが「アングルドリル」という電動工具です。アングルドリルを上手に使うことで、これまで分解して穴明けをするしか無かった場面においても、余分な作業省き効率的に穴明けができるようになります。
この記事では、そんなアングルドリルの特徴とその種類ついて解説していきますので、是非参考にしてみてください。
狭い場所での穴明けはドリルが入らないことも多いから、本当に大変なんだよな〜
アングルドリルは狭い場所での穴明け作業に大活躍してくれますよ!
アングルドリルとは?
引用先:株式会社マキタ(充電式アングルドリル DA350D)
アングルドリルとは、ドリル先端が本体に対して90度直角に向かった構造をしている電動ドリルです。
アングルドリルは別名コーナードリルとも呼ばれ、メーカーによって呼び方が異なります。マキタの場合はアングルドリル、ハイコーキの場合はコーナードリルという名称で製品が販売されています。
普通の電動ドリルとの違い
普通の電動ドリルは以下のようなかたちをしているのが一般的です。
どれもドリルの先端に対して水平方向に長くなっていますね。
そのため、ドリルを真っ直ぐ当てたときには力を入れやすい体勢を作れますが、狭い場所での穴明け作業がやりにくいというデメリットがあります。
また、そもそもドリル本体が入れられなくて穴明け作業ができないケースも存在します。
一方、アングルドリルの場合は下の写真のように横から差し込んで作業ができるので、狭い隙間の穴明けやネジ締めを難なくこなすことができます。
引用先:ACE HARDWARE JAPAN(Milwaukee M12 コードレスアングルドリル)
このように、普通のドリルが入らない狭く入り組んだ場所での作業に効果を発揮してくれるのが、アングルドリルの最大の特徴です。
アングルドリルのメリット・デメリット
アングルドリルのメリット・デメリットについて確認してみましょう。
アングルドリルのメリット
狭い場所での作業がし易い
アングルドリルの最大のメリットがこの狭い場所ので作業がし易いという点ですね。
ドリルの先端が直線方向ではなく90度直角の方向を向いており、またヘッド部分が非常にコンパクトに作られていることから、狭い隙間にある鉄板の側面に穴を開けたいというニーズにピッタリな形状をしています。
従来であれば部品を分解して穴を開けてから組み直すという手順を踏んでいた場合でも、アングルドリルを使うことでこの手間を省くことが可能になります。
軽く小回りがきく
アングルドリルは製品にもよりますが、軽く比較的小型な製品が多いです。
そのため持ち運びがしやすく、ちょっとした穴明け作業を行いたい場合に重宝します。
普通の電動ドリルが使えるようなシーンでも、軽く小回りがきくアングルドリルを好む人もいるよ
アングルドリルのデメリット
力を入れにくい
普通の電動ドリルは、自分の体重を利用して真っ直ぐに力を入れることができるため、効率的かつ楽に作業が行えます。
一方、アングルドリルの場合は本体の形状や使う時の体勢などから、ドリルを押しつける際に少し力が入れにくいです。
あまり大きな穴を開けられない
アングルドリルは最近の製品でも鉄工10㎜、木工25㎜ぐらいの穴明け能力が一般的です。
そのため、これ以上の大きな穴を開けたいとなると普通の電動ドリルを使用する必要があります。
中には鉄工13㎜の穴明け能力を有する製品もありますが、ヘッド部分が大きくなることなどから、アングルドリルの優位性が少し薄れてしまいます。
アングルドリルのデメリットはメリットとトレードオフの関係ですね
アングルドリルの種類について
アングルドリルの種類についてご紹介します、是非ドリル選びの参考にしてみてください。
マキタ DA332D
引用先:株式会社マキタ(充電式アングルドリル DA332D)
マキタ製のアングルドリル「DA332D」です。
DA332Dはバッテリ式であることやサイズが軽量かつコンパクトなことから、持ち運びが非常にしやすいアングルドリルです。
加えてヘッド部分がとても小さいので、より狭い場所での作業に適しています。
引用先:式会社マキタ(充電式アングルドリル DA332D)
基本性能もしっかりしていますので、取りあえずの1本に最適な製品です。
これぐらいの機種が一番重宝するよ
マキタ DA450D
引用先:株式会社マキタ(充電式アングルドリル DA450D)
マキタ製「DA450D」は「DA332D」よりもサイズが大きくなりますが、普通の電動ドリルと同様に鉄工13㎜の穴明け能力を備えた機種です。
また、サイドにはハンドルを備えていますので力を入れやすく、それでいてヘッド部分のサイズがかなり小さく抑えられているのも特徴のひとつです。
引用先:株式会社マキタ(充電式アングルドリル DA450D)
他にも鉄工13㎜の穴明け能力を持った機種が存在しますが、狭い場所での作業性という観点から言うとこの機種が一歩抜きん出ている印象です。
パナソニック アングルインパクトレンチ EYSME1
引用先:MonotaRO(充電アングルインパクト)
狭い場所のボルトを緩めたり締め付けたりするのに便利なインパクトレンチです。
この機種は最大締め付けトルクが約80N・mと、この手のインパクトレンチの中ではかなり高い部類に入ります。
先端が9.5㎜の四角形状であるため、差込角9.5㎜のソケットしか取り付けることができませんが、シーンによってはあると便利な製品です。
最大締め付けトルクが約60N・mと少し劣りますが、マキタのアングルインパクトドライバーだと先端が六角チャックになっているので、使い勝手はこちらの方が良いかもしれません。
高い締め付けトルクが必要な場合はやっぱりインパクトがおすすめです。
Anex 強靱L型アダプター
引用先:Anex(AKL-600 強靱L型アダプター)
アネックスツールから販売されている「強靱L型アダプター AKL-600」です。
このL型アダプターは普通の電動ドリルの先端に取り付けることで、アングルドリルのように狭い場所での穴明けやネジなどの締め付け作業が行えるようになる製品です。
引用先:Anex(AKL-600 強靱L型アダプター)
六角チャック仕様の他にも、ソケット専用の「AKL-603」もあります。
引用先:Anex(AKL-603 ソケット用強靱L型アダプター)
この手の製品は他のメーカーからも販売されていますが、Anexの強靱L型アダプターシリーズはインパクトドライバーにも対応している強靱タイプなので、過酷な現場での使用にも耐えうる仕様となっています。
手持ちの電動ドリルを使って拡張したい場合などは、こちらの製品の方が気軽に導入できるかと思います。
まとめ
以上、アングルドリルの特徴とその種類についてお伝えしました。
作業現場に従事していると、狭くて作業がしにくい箇所での穴明けやネジ・ボルトの締め付け作業に必ず遭遇します。
従来では部品を分解したり無理矢理工具を突っ込んで作業をするような場面でも、アングルドリルを上手に活用することで手間を省き、作業の効率化が図れます。
とても便利な道具なので、購入を検討されている方は是非この記事を選ぶ際の参考にして最適な機種を見つけてください。